HASHIBA Blog

「地中熱ってこんなにすごいの?採熱管工事で知ったエネルギーの未来」

 今日は、親会社の敷地内で先日着工した福利厚生棟建替工事のうち、地中熱利用の採熱管埋込工事を見学してきました。
この建物は ZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル) を目指しており、年間の一次エネルギー消費量が正味ゼロになるそうです。(詳しくはぜひ検索してみてください。)

まず事務所にて施工業者さまから説明を受けました。ここで私は、地中熱と地熱の違いを初めて知りました。

  • 地中熱 … 太陽由来の熱で「省エネルギー」に分類
  • 地熱 … 地球内部由来の熱で「創エネルギー」に分類
    名前は似ていますが、まったく別物なのですね。

続いて地中熱の特徴と利用方法について説明を受けました。
地中熱とは、浅い地盤に存在する“低温の熱エネルギー”のことです。地下10~15mほどになると地中温度は年間を通じてほとんど変化しません。

  • :外気温より地中温度の方が低い
  • :外気温より地中温度の方が高い

この温度差を利用して空調(冷暖房)や給湯を行うのが、地中熱利用ヒートポンプシステムです。

ちなみに、長野県の地中熱利用ヒートポンプの設置件数は、北海道・秋田県についで 全国3位 とのこと。寒冷地ゆえのニーズの高さを感じます。(2023年度末)

 今回の工事では、地中熱を利用するために、ケーシング管を使って ボアホール(採熱用の縦孔)を100m掘削し、そこへ熱交換用の Uチューブ を挿入します。その後、珪砂を充填しながらケーシング管を抜き取るという流れで、最後に水圧試験をして終了です。
1本の施工に 約2日程度 かかります。今回はこのボアホールを 22本 掘削します。

また今回の工事では、扁平型の25A相当のUチューブ を採用しており、従来の円形25Aに比べて掘削径を 6インチ → 4インチ に小さくできます。
これにより、

  • 掘削スピードの向上
  • 使用材料・排出残土量の削減
  • 施工コスト低減
  • 工期短縮によるCO₂排出量(重機軽油)削減
    と、さまざまなメリットがあるそうです。

 地中熱を利用した冷暖房システムは、地下から安定して熱を採れるため高効率で省エネ、冬季でも安定運転できる性能面の強さ、排熱を外気に放出しない環境性の高さなど、良い点が多くあります。
(…とはいえ、やはり イニシャルコストが大きい 点は大きな課題とのことでした。)


 最後に(まとめ)

今回初めて工事を見学して、
「地中にこんな可能性があるのか!」
と素直に驚かされました。